“芽が出る“かも??のご利益を願って
秋晴れの続いた10月最初の日曜日。
湯田川温泉旅館協同組合の新たなチャレンジ「体験ツアー造成」のための、モニター体験会が開催されました。青く澄み渡る広々した空に、収穫期の黄金色の稲。そよそよと涼風に揺れる稲の音。
この日集まっていただいたのは、鶴岡市にU・Iターンしたご夫妻や家族連れなど8名の皆さん。ほとんどの方が、初めての体験です。最近は田舎においても、稲を手刈りしたり、天日干しのための杭がけは、滅多にできる経験ではなく、地元のスタッフも稲穂を使って稲束をまとめる練習を事前に行ったほど。
先生は、田んぼの主の伊藤さんとその師匠、後藤さんご夫妻。お二人とも、湯田川に伝わる在来作物“藤沢カブ”の生産者さんでもあります。80歳過ぎの後藤さんご夫妻でも、なんと30年以上ぶりの手刈りの稲刈りということでしたが、そのお点前はさすがのもの。速さが格段に違います。
参加した皆さんも、稲を掴む時の腕の向きから束ねるときの手首の返し方など、一つ一つと習いながら和気あいあいと進めていくと、あっという間に稲束の小山ができ、田んぼに残るは落穂のみ。次は、この稲の束を順に杭に掛けていく作業です。
一杭に40把を掛けるということで、1把ずつ運ぶのですが、見かけ以上にずっしりとした重さに、ちょっと驚きました。20把を交互に積み上げたところで一旦紐で縛ります。これは、上に積み重なる分が下まで加圧せずに、風通し良く乾燥させるための先人からの知恵だと、後藤さんに伺いました。
この日刈った稲で4本の天日干し杭ができました。この後は2~3回ほど、上下を返しながら約1ヶ月間、天日で十分に乾燥させて、脱穀に至るそうです。完成までは、まだまだ先のお楽しみ。
となると、目下のお楽しみは、心地よくかいた汗を流し、ぺこぺこのお腹を満たすこと。お昼の献立も、湯田川温泉ならではの在来作物をふんだんに使ったお料理です。まずは、芋煮に使われている“カラトリイモ”を実際に畑で見て、収穫体験。カラトリイモはほっこりとした親芋を食べる里芋で、その茎も生や干したりして調理します。
子供たちは葉や芋の大きさに大盛り上がり。
大きな葉っぱを傘に見立てたら…あれれれ⁈(笑)
外での作業でかいた汗を、ひとっ風呂!というのも、温泉ならではの贅沢なところ。
さっぱりすっきりした後は、お待ちかねの新米と在来野菜の昼食です。
この日の献立は、
・新米つや姫の塩むすび
・カラトリイモで作る湯田川風芋煮
・萬吉ナスの揚げ出し
・藤沢カブ間引き菜のけんちん
・カラトリ(カラトリイモの茎)のだだちゃ豆和え
・湯田川孟宗の佃煮
・藤沢カブの浅漬け
と、どれもが湯田川産の在来野菜たち。
中でも、萬吉ナスや藤沢カブは湯田川でのみ栽培されている貴重な在来作物です。素材の味を存分に活かした昼食に、参加者の皆さんも大満足で、芋煮をお代わりする方も続出。子供たちもついさっき実物のお芋堀りをしたことで、なんだかお椀の中のお芋に愛着が(笑)皆さん口々に「美味しかった~」「昼食が素晴らしかった~」「ここでしか食べられない食事」と、たくさんの笑顔が見られました。
さて、題目の「“芽が出る“かも??のご利益を願って」ですが、この度稲刈りを行ったのは、湯田川温泉の温泉水を使って芽出しをしたお米。湯田川では日本で唯一、大規模にこの方法で「イネの芽出し」を行っており、孟宗と並ぶ春の風物詩となっています。
「温泉水で芽出し」から着想を得て、芽出し→芽が出る と掛け、学業やスポーツ、商売や出世などの開運ご利益がありますようにと祈りを込めて、これから湯田川温泉ならではのお米と温泉の物語を紡いでいきます。
乞うご期待!
- ・投稿者の名前:
- 湯田川温泉観光協会
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- 湯田川に住み、湯田川を愛している旅館の仲間たち
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